音楽水車の活動の中からスピンアウト的に発生したプロジェクト。「水車で回す」というテーマは水車を設置する、あるいは既存の水車に連結する、そのどちらにしても「自然のみ水流がある」という非常に多きな制約があります。そこが魅力でもある訳ですが、もう少し気軽にカラクリ演奏装置を披露したいという思いもありたどり着いたアイディアです。
唐箕(とうみ)や足踏み脱穀機(ギーコン)、座繰り機など、回転する構造を持った古い農機具や民具を楽器に変えて演奏する、あるいは動力としてカラクリを動かすという発想です。モーターや発動機にとって代わられ使われなくなった古い農機具に楽器としての新しい命を吹き込みハレの舞台にいざなうことによって古い道具に刻まれたた昔の人の知恵や技術、暮らしぶりに想いを馳せることが目的の一つです。
穀物の殻やゴミを風の力で吹き飛ばす唐箕は、紙吹雪を飛ばしながら竹の楽器を鳴らしたり、中世ヨーロッパの古楽器「ハーディー・ガーディー」のメカニズムを唐箕に取り入れた「トーミー・ガーディー」に生まれ変わらせる試みをしています。
豆や穀物の実を茎から外す足踏み脱穀機(ギーコン)は、回転軸についたトゲそのものを利用してギロのように演奏したり、旅人ミル(演奏装置)の動力として利用する「ギーコン・ミル」として利用します。
養蚕農家で繭から糸をとるために使われた座繰り機を用い、色とりどりの糸を巻きつけながら音を出す「座繰りくるくる」などの楽器制作・試行錯誤も進めています。









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